「海の素」

*** 海の素 ***

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「海の素」ものかたり -その26-

〜微量元素と小児疾患 —亜鉛と銅— 〜


ずいぶん前に買った本だが、小児科医の人達が読む専門誌で小児科MOOKという分厚い研究誌があって、今回はそこの中から小児疾患と微量元素の関係を研究した研究発表論文の中から少し抜粋して紹介します。


前号で紹介した武者宗一郎先生が海のミネラル(生命発生の起源)の重要性についての説明を、今回は小児疾患とミネラル不足という実際の症例で説明します。


子供の病気の原因は様々ありますがその根本原因の中で最近明らかになってきて注目されてきているのはミネラルの不足だそうです。
特に未熟児や成長障害、免疫疾患のある場合、ミネラル不足に対する注意が必要です。


〜近年、乳児栄養における微量元素の重要性が明らかになって来ている。
なかでも亜鉛や銅は、腸性肢端皮膚炎やウィルソン病のように先天性の代謝異常が存在する例のみでなく、低出生体重児では食餌性の欠乏症が経験されている。
最近では、在胎期間が短いうちに出生してしまう極小未熟児や超未熟児の生存が可能になったため、これらの児では血清中の亜鉛濃度が異常低値を示す例が多く、放置すれば亜鉛欠乏症状を示す。
亜鉛の吸収率が良いとされる母乳保育児でも欠乏症が認められることから、極小未熟児では、出生までの体内への微量元素の蓄積が少ない上に経口摂取量が不足している事に欠乏の原因があり、亜鉛の添加が必要である。


一方、血清銅濃度は、極小未熟児では、明らかな臨床症状を示す例は少ないが、血清銅濃度は大部分の例で低値を示していた。
亜鉛や銅の欠乏が極小未熟児を中心とした新生児未熟児で認められたことから、他の微量元素もその欠乏が臨床的に生じるとすれば、胎内蓄積量が少ないうちに出生する未熟児に生じると思われ、生体内の重要性について今後の検討が必要である。〜


〜亜鉛欠乏になると発育不全、脱毛、創傷治癒の遅延、多核白血球の遊走能低下、細胞免疫能の低下、耐糖能低下、性腺機能低下、味覚障害などの症状がみられる。
顔面、陰部、四肢末端にみられる膿カ疹様〜乾癬様の皮膚炎も特徴である。〜
銅は妊娠後期に主に肝に蓄積され、生後ceruropiasminとして血中に放出される。
銅代謝の異常は、常染色体劣性遺伝であるWilson病と、伴性劣性遺伝形式をとるMenkes'kinkyhairsyndromeが知られている。
未熟児や幼児の銅欠乏の臨床症状としては知能発達遅延、蒼白、色素低下、肝脾腫、骨格変化、好中球減少等々。
栄養上の銅欠乏症例では、低体温、筋緊張低下、精神運動発達遅延、視力障害、貧血、好中球減少症、骨粗鬆症、骨端部のcuppingなどがみられる。—多田 裕—


そこで触れられている中で乳児のは出生時からしばらくは亜鉛(銅も)濃度が下がってゆくのだが、母乳を与えた場合と粉ミルクを与えた場合、母乳がはるかに優れ、同量の亜鉛が入っている場合でも乳児の吸収率は母乳がまさっており、特に出生直後の「初乳」には極めて高い亜鉛が含まれている事がわかっている。
もちろん亜鉛だけに限ったことではなく、「初乳」には乳児のその後の成長に欠くべからざるさまざまな成長と免疫のスイッチを入れる有形無形の物質が初乳に入っていることは間違いない。


母乳による育児が理想だが、粉ミルクで育てざろう得ない場合、日本では亜鉛をはじめ銅やその他の微量元素の存在は重要視されてこなかった。
その結果粉ミルクに添加されることもなく、つい最近亜鉛は添加されるようになったようだが、銅やその他の元素に至ってはいまだ添加されていない。
やがてはいろんな微量元素が成長や免疫に不可欠であると認識されるだろうが、現在はミネラル研究はまだまだ日本は遅れていると言わざろう得ない。
そのことを念頭に置かない限り、健全な子育てもないと考えた方が良いだろう。


ミネラルに関して、私たちは武者先生の語る、生命発生の母液としての「海」のミネラルバランスという考えが正しく素晴らしい考え方であると思い、「海の素」はミネラルバランスを崩さない形で作られています。
バランスをとった生命の母液を少しづつお摂りいただき健康に、元気にお過ごしいただきたいと思います。


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