「海の素」

*** 海の素 ***

やさい村お店

[発売元]やさい村

東京都三鷹市下連雀3-6-25

「海の素」ものかたり -その4-

流下式塩田からイオン交換の塩に変わった事は大きな問題ではああった
のだが、長い製塩の歴史の中で、知らず知らずのうちに塩が精製されて行った事自体が大変重要な問題であると発見した、谷克彦さんの気づきは素晴らしい大発見でした。

なぜならその当時イオン交換の化学塩に危惧を抱いたり、自然塩の復活運動をしょうとしていた人々の意識はただその製塩の方法の違いに目が向けられ、塩田が廃止されて行く事に意識が向けられていたのですから。

勿論それは大きな変化で、塩作りをする人々の暮らしや、海岸線の景観、環境などの問題に多大な影響を及ぼすものであり、しかも電気分解したnacl100%に近い化学塩を食べさせられる事、樹脂膜の洗浄に塩酸、硫酸が使われる事などに対する人々の危機感は、消費者運動に立ち上がった人々を通じてどんどん全国に広がって行きました。

ただし、谷さん達はその二つの製塩法による塩の品質の差は確かに大きなものではあるが
、むしろ長い製塩の歴史の中で、塩の純度が上げられて行った事そのものが問題ではないかと考えるようになって行ったのです。

多くの自然塩復活運動に関わっていた人たちにも谷さんの提言を最初はなかなか理解してもらえなかったそうです。

谷さん達は製塩法の変化もさることながら、精製して行こうとする人間の発想そのものに焦点を当てたのです。

一見進歩のように見えるものの、いのちの本質を見失う事によってその方向を間違えるととんでもないスピードで人類は奈落の道を突き進む事になってしまいます。



五白の害という言葉をご存じでしょうか?

白米、精白された小麦粉、白砂糖、化学調味料、それに精製塩のことです。

そもそもこれらのものは自然界に存在している時はみんなまっ白いものは一つもありません、(塩だけは結晶はみんな白いのですが)、みんな人間が精製し精白してこれらの白い食べ物が出来上がります。
もともとは様々なミネラルや栄養素がたくさん含まれていたものが、精製されると限られた栄養素だけが残り、他の必要な栄養素は捨てられてしまうのです。


ここには命全体を頂くといった発想がありません。
本来お米や麦も、玄米や玄麦は種ですし、命があります。
大地に播けばちゃんと稲や麦が育ち、いのちを育むあらゆる情報と栄養が完璧なかたちで一粒の種の中に存在しているのです。
しかし白米や精白された小麦粉からはもう命は育ちません。


砂糖もサトウキビを絞った液体は茶色の液体です。
それに石灰を加えて加熱して水分を蒸発させると黒砂糖が出来ますが、その状態では様々なミネラルが沢山含まれているのですが、白砂糖まで精製される間にほとんどのミネラルが無くなってしまいます。

化学調味料も化学的に合成されたケミカルなものです。


これらの食べ物と同じように塩もいのちのないnacl100%に限りなく近いものに変わって来ていたのです。

時の専売公社にこのことを問いただしに行った谷さん達に専売公社の担当官は、塩に含まれるミネラルは極微量であるから他の食品から摂ればいいと考えていると説明されたそうで、日本の塩作り、ひいては日本人の健康を預かる塩のプロフェッショナルともいうべき専売公社の担当官のこの認識の低さに唖然としたと僕に話してくれました。


それと同時にこれからやろうとする塩運動は人類全体の思想革命運動なのだと会うたびに熱く熱く語り続けたのでした。


塩は塩化ナトリウムではなく、塩とは「海」なのだと谷さんは考えました。
しかもそれはいのちの「海」、地球上の全てのいのちのふるさととしての「海」なのです。


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